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成長できる環境を求めて新卒でCFAへ。自分らしいこどもへの関わり方を模索して、もがいている真っ最中。成長できる環境を求めて新卒でCFAへ。

菊池 香歩(きっくー)

小学校教員を目指し大学進学。CFAのインターンを経て入社。支援員、施設責任者を経て、採用や広報/ファンドレイジングなども担当する。

 

―学生時代は何を学んでいましたか?

 学校の先生志望で、教育学部で児童文学について学んでいました。また、家でも学校でもない、学びの場にボランティアとして関わっていました。

 

―ボランティアとはどんな活動だったのでしょうか?

 3つの活動をしていました。

 ひとつは、大学1年次の秋から、小学校の教室に直接入って、担任の先生のサポートをするプロジェクトです。この活動はいろいろ学ぶことが多かったです。ある日、授業中ににぎやかなクラスに入っていて、静かに机に向かっている子が「このやり方じゃなくて…もっと考えたい。」と胸の内を話してくれたことがありました。この一言に学校現場のむずかしさを感じ、ショックを受けました。

先生だけではなくて、大人は気になる子に目が行きがちになります。でもその陰で、やりたいことができなくなる子がいるという現実。小学生の時期を幸せに過ごした私にとってはおどろきでした。男女も上下もなくて、みんな仲が良くて、楽しくて、おだやかで幸せな場所。そんな世界をつくることのできる学校の先生になりたいなと思っていたので、私の考えはぬるかったのだなと、考えるきっかけを与えてもらった場所です。

ほかにも、自学自習スペースでこどもたちの宿題を見たり、話し相手になったりする活動や、貧困などの課題を抱える子どもたちへの学習支援をしたりしていました。
 学生ボランティアの活動で、実際に教室に入ってみて、自分は本当に先生になるのか、どうしようかなと迷いだして、学校以外でもこどもと関われる場を探していました。

 

―そんな中でCFAに就職したのはなぜだったのでしょうか?

 成長できる環境だと思えたからです。

 実際にCFAKidsの様子を見たとき、先生たちのこどもとの関わり方に目からうろこでした。ポジティブな声のかけ方が多かったり、真剣な話と「すごいじゃん!」とほめるときのメリハリがしっかりしていたり。自分だったらこどもたちと一緒に「どうしようね」と悩みこんでしまいそうなところを、CFAKidsの先生はこどもの意見を引き出しつつ、切り込んでいました。1年生や2年生の低学年の子たちが真剣に話し込んでいて、こどもたちがこんなにも自分のことに向き合えることにおどろきました。学校との比較になりますが、学校は教室にひとりだけで試行錯誤していくことになるのに対して、CFAKidsなら校舎に必ず2人以上先生がいるから、常にほかの先生のやりかたを見て学べると思ったし、先生からフィードバックをもらうこともできるなと思いました。その中で自分のやりかたを見つけていきたいと思えました。

また、CFAなら、こどものことを考えることをなによりも優先できそうだとも思いました。まだ6年目という若い組織ですし、理由のないタスクや昔からある風習に振り回されないのかなと思いました。組織の規模的にも、自分が考えていることや大切にしていることを組織に伝えられそうだという感覚がありました。実際は、まだうまく表現できず悩んでいるところですが。(苦笑)

 

―実際に働いてみてどうでしょうか?成長している実感はありますか?

 まだ実際に働いて3ヵ月ですが、こどもと関わる中で自分が考えることの幅が広がっている感覚があります。

 最初は、こどもに対して、叱るかほめるかしかできませんでした。日々、校舎のペアの先生と毎日話をして、「僕だったらこうするな。」とか「この子にはこういうところがあるから、こういうこと言ってあげてもよかったかもね。」という助言をもらったり、実際にその先生の対応を見たりして学んでいます。

4月はこどもの改善してほしい行動に対して叱るか怒るかだけだったのが、最近は「もやもやしていることがあったらそれを言って大丈夫なんだよ」と、「受け入れる」「承認する」という方向に話を持っていけるようになりました。その関わり方でよかったかどうかはまだわからないけれど、自分の中でこどもに関わるときの選択肢を増やせていると感じます。こどものことはすぐに結果が出ないし、こどもには私の言葉はまだ響いていないんだろうな、影響力ないなって思うこともたくさんあるけど、少しずつこどもに伝えていけるようにと思って、関わり続けています。

 私は「やってみよう」と思うことが怖いし、苦手で、今はとどまっては進み、とどまっては進みをくり返しています。

―ペアの先生にはどんなアドバイスをもらっていますか?

 私が苦手だからこそ「やってみよう!」と言ってもらっています。

 やってみようと思うためには、自分がやることによってどんな影響を与えるのかよく考えないと、こどものことを想像しないとできません。自分がやってみるためにはいっぱい考えないといけなくて、でも考えているうちに、ペアの先生に先に動かれてしまって、「あー!」となることがあります。

 生半可だと、やってみることすらできません。

 私からしたら「自分でやってみる!」っていうことも挑戦で。自分の殻を破っていることだなと。今はまさに殻を破っている最中で、ボロボロ。疲れるし、痛いです。(笑)

 でも、こどもと話が盛り上がったり、こどもとの信頼関係が築けるようなきっかけがあると、「よし!」って思えて、もっとがんばろうと思えます。

 

―これからの目標はどんな感じですか?

 とにかくいいなと思ったこどもとの関わりかたをまねしてやってみたり、すべてに「なぜそうするのか」を考えたりすることで、自分らしいこどもとの関わり方を見つけていきたいと思っています。

 こどもたちは自然に私の膝に乗ってきてくれて、こどもに安心感を与えることはできているのかなと思っています。でもそれはCFAKidsの先生たちはみんなできていることで。もっと自分の強みを出せたらいいな、こどもたちに影響を与えられたらいいなと思っています。

今CFAでは、こどもとの関わり方を学んでいると思っています。自分が仕事をしていて感動するのも、今達成感を感じるのも、こどもとの関わりかたのことで、こどもが笑顔になったり、こどもと信頼関係を築けたりするときで、自分はここを大切にしているのだなと思います。

 大学を出た直後は、これまで学校の先生になろうと思って時間を過ごしてきたのに、その道を捨ててよかったのかなと感じることもあったけれど、今はそうはあまり思わなくなりました。いつか学校の先生になることがあるかもしれないけれど、そのときはこどもとの関わりは自信を持てる自分になっていられそうだなと思っています。

担当の綾瀬校のペアの先生と綾瀬校のこどもたちと。