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2024年度能登の遊び場づくり活動報告!

CFAは、能登半島地震や豪雨で被災したこどもたちに、自由で主体的な「あそび場」を届ける活動を続けています。この取り組みは、「平時も災害時も、こどもたちの権利が保障される社会」を目指す「J-CST(ジェイキャスト)プロジェクト」の一環です。

震災直後、私たちは能登半島の被災地を訪れ、現地の復興支援団体やこどもの居場所を運営する方々と協力しながら活動を始めました。助けがなかなか届かない中でも、こどもたちのために踏ん張る現地の方々の声が、私たちの原動力となりました。

活動の中心は、移動式あそび場「プレイカー」です。
震災後最初の夏休み、こどもたちの居場所である学童保育は臨時対応を迫られ、日常の居場所も不足していました。そんな中、私たちはプレイカーで学童や仮設住宅を回り、地域にあそびを届けました。

 

ようやく復興への兆しが見え始めた頃、能登半島豪雨が発生。新しい地域づくりを目指していた能登に、再び大きな試練が訪れました。休校や学童の再開が難しい状況を受け、私たちは現地調査を行い、緊急のあそび場を実施しました。泥かきなどの復旧作業も進める中、「こどもたちのために活動してほしい」という現地の方の言葉に背中を押され、再びあそびを届ける日々が始まりました。

児童館やユースセンターなどの施設も被害を受け、学校再開後もこどもたちの放課後の居場所が不足していました。そこで、公園や空き地、集会所を活用し、放課後や休日にあそび場を継続しました。

 

その結果、能登半島全域と避難先を含む20か所以上で、約140回のあそび場を開催し、延べ3,400人以上のこどもたちが参加しました。(輪島市の小学生の総数は約360人です)

活動を支えたのは、約60名の学生ボランティアです。能登では若い世代が少なく、学生の存在はこどもたちにとって貴重なロールモデルになりました。家や学校では話せないことも、学生には自然に打ち明けられる。そんな関係性が生まれ、こどもたちにとっても大きな力になりました。

 

こどもたちは遊びながら、協力し、挑戦し、ときに失敗しながら、夢中になって過ごしました。こうした多様な体験は、これからの人生を生きていく力につながると私たちは信じています。地域の方々からも「こどもたちの声が何よりの癒し」「近くにあそび場がなくなってしまったから、本当に助かっている」という声をいただき、あそび場の価値を改めて実感しました。 

一方で、課題も見えてきました。仮設住宅の建設で公園や校庭が失われ、遊び場そのものが不足しています。また、中山間地域ならではの自然を活かした遊びの文化も途絶えつつあります。今後は、プレイカー活動を続けながら、現地の方と「森のあそび場」づくりなど、新しい場の創出にも取り組みます。

 

2024年度の活動は、みてね基金様、こども家庭庁様、災害ボランティア・NPO活動サポート募金様、三井住友フィナンシャルグループ様、そしてクラウドファンディングを通じて支えてくださった皆さまのおかげで実現しました。また、現地で連携してくださったETIC.様、のと復耕ラボ様、じっくらあと様をはじめ、多くの皆さまに深く感謝申し上げます。 

能登のこどもたちの笑顔と未来を守るため、私たちは歩みを止めません。これからも、地域と共に一歩ずつ進んでいきます。引き続き応援をよろしくお願いします。