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能登に1か月復興支援に行っているCFA職員からのおたより第2弾!

CFAでは今年度から、災害時緊急こども支援チーム「J-CST」創設へ向けての新事業をスタートさせています。現在、職員の川合が1か月能登の復興現場に入っており、こどもたちの支援と調査を行なっています。

以下、川合からのメッセ―ジです。

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こんにちは。

現在、能登半島地震の被害に遭った石川県輪島市で1ヶ月間復興支援活動をしていた川合です。

前回は輪島市三井地区の「みんなのこども部屋」についてご紹介しましたが、今回は私が現場支援を行なっているもう一つのこどもたちの居場所について、紹介します!

災害発生時は、こどもたちが過ごしていた場所の多くが、一瞬にして避難生活のための場所に変わります。学校の体育館や学童、保育所、児童館の多くが避難所になっていて今もなお多くの避難生活者の方がいらっしゃいますし、公園や校庭は貴重な平地なので仮設住宅が建っています。多くのこどもたちが輪島の外に避難していることもあり、学校の統合や友達関係の変化も起きています。そんな中で、こどもたちのための居場所を作り、こどもたちの声に耳を傾けることは、非常に重要だと考えています。

【わじまティーンラボ】

輪島市街地に位置する「わじまティーンラボ」。輪島初のユースセンターとして、中高生のための居場所を運営しています。10代の若者たちが本音を吐き出せる場所として、そして学校でも家でもない第三の居場所として、じっくりミチクサを食えるような居場所作りを行なっている場所です。

こどもたちからしても、周りの大人に余裕がなく、被害が大きかったことからなかなか生活が安定しない状況が続きました。約半数の子育て世帯が輪島から二次避難したと言われており、友達と離れ離れになったり、急に新しい環境に映ることになったり、人間関係の変化も大きかった今回の地震。そんな場所で、こどもたちの放課後の居場所を作ったり、普段学校や家ではなかなか口にできない本音に耳を傾けたりしています。

みんなで楽しく過ごすカフェスペース

ゆったり寝転んだりおしゃべりしたりできるスペースも!

ここでは高校生たちが活発に自分たちのやりたいことに挑戦しており、ゴールデンウィークには「こども縁日」というお祭りを実施しました。地域の保護者の方や飲食店のみなさんも巻き込み、わたあめや唐揚げの無料配布ブース、絵本の読み聞かせハウス、高校生たちによるヨーヨーすくい、輪投げなどの縁日ブースなどが集結!440人近くの方がいらっしゃる大イベントになりました!

まだまだ中高生たちの中には避難所で生活している子もいて、生活は大変な状況です。しかし、この場所をつくった小浦さんは、震災が起きてからティーンラボに通うメンバーの絆が深くなったと語っていました。

震災後は小学生たちが遊んでいた児童館が避難所になり、小学生たちのあそび場がないということで、小学4年生以上の子たちも通えるようになったこの場所。一気に年齢幅が広がり、高校生と小学生が一緒に遊ぶ素敵な空間になりました。

私がこの場所の運営でしてきたこととしては、先ずギター教室です!自分の得意なことを活かして、高校生たちにギターを教えたり、リクエストに応えて曲を披露したりして、少し年上のお兄さんとして楽しく交流することができました。

そして、この場所をどのような場所にしていきたいのか、どの部屋でどんな過ごし方をするのが良いのか、利用者みんなで話し合いをする時間も作りました。居場所として少しずつ進化していく様子も見ることができ、嬉しく感じました。

普段CFAでは小学生の放課後に向き合うことが多いですが、こうした10代の子たちのための居場所の価値を感じることができました。どのような状況であっても、こどもたちの声に耳を傾ける居場所と大人の存在はとても大切だなと感じます。ここで得た学びを今後の日々の実践にも活かしていきたいと考えています。

次回は、被災地での日常生活についてお伝えしていく予定です。

お楽しみに!